ケーキを持って買える。
「大変なのはそれを続けることなんだよ。」
誰もいない部屋から聞こえた言葉。
久々にご飯を食べにだけ家に帰った。
今更1人でご飯を食べるのもなんなので、ちゃっかり丑の日の昨日のうちに「まだ食べてないよね」なんて念押しして、鰻狙いで連絡したずる賢い娘に対してもなんら変わりなく対応する母きーみー。
実家に帰るといつも思うのが、冷蔵庫を開けた瞬間に「あぁ、帰ってきた」と言いたくなる。
決してお世辞にもきれいと言えないが、様々なものが詰め込まれた食べ物たちを見ると大げさに言えば愛おしくも感じる。
父はと言えば、帰ったときと帰るときにだけしか声をかけないが、毎回誕生日かと思うくらい帰るたびにケーキを買ってくる。しかもお土産用も買ってくる。
そのケーキの選び方が、父+私の好きなものという感じだからまたおかしい。
貰うこちらが嬉し恥ずかしの気持ちでたまらないが、毎回断ることなく大事に持って帰るのが習慣となっている。
すごく遠くにいる訳ではないから、会おうと思えばすぐ会える距離だけど、なんだか最近感じることはやはり2人の年齢が気になる。まだまだ元気だし、現役で働いてこんなこと言うのは失礼だけど、自分がもうそういう年齢になってきたんだと思うこともしばしばある。
周りの状況もいろいろ変化があり、その刺激から様々なことに気づくきっかけとなりありがたいなぁと思いつつ、自分自身もそろそろ歩き出さないとなぁとのんきに思う日々。
さっきのTVドラマの台詞の言葉を思い出すと、大変なんだなと緊張してかたくなりそうだけど、父が買ってくるケーキのように鼻歌歌いながらケーキを買い続けるような楽しい習慣を続けたいものだ。
渋谷
質と量と角度
逆算してみることの面白さと難しさ。
気づけばないものとあるものの確認と認識。